介護保険制度が始まった15年ほど前には、入口等の段差に擦り付け板(ミニスロープ)を付ける事が当たり前の様に伝えられていましたが、用途を無視して取り付けられたミニスロープによる事故が多く、現在はミニスロープによる段差解消工事は少なくなってきました。

 現在は小さな段差(6センチ以下)であれば福祉用具貸与のスロープもありますので、住宅改修で行うスロープ工事は特殊な場合が多くなっています。

1つの例として車椅子を自走する為の緩やかなスロープがあります。緩やかにする為に、スロープの奥行きが長くなるので、歩行には不向きといえるでしょう。

施工前

施工後

 福祉用具貸与のスロープは1/4勾配(高さの4倍の奥行き)程度なので、車椅子を自走させるには困難です。また、幅も76㎝程度しかないので、幅が広い所では2個のスロープを使用し、写真の様に中間にすき間が発生してしまいます。

住宅改修では任意の勾配でスロープの製作が出来ますので、緩やかで現場にあった幅のスロープを取り付ける事が出来ます。

  今回のスロープは車椅子を自走させる為のスロープで、高さの6倍で製作をしています。段差が4㎝ありましたので、写真のスロープの奥行きは24㎝となっています。

 「任意の勾配で製作」と言っても、製作上の限界もありますが、もう少し緩やかに製作をする事も可能です。

 

    もう一つの例として、1cm程度の段差ですと、福祉用具のスロープでは15㎜からしか無い為に対応が出来ませんので、この場合も住宅改修でであれば製作が可能となります。

施工前

施工後

 1cm程度の段差は「つまづき段差」といい、大きな段差よりもつまづく事が多いと言われています。

取り外して段差解消用のカバーをとりつけるか、写真の様に小さなスロープを付けても効果的です。